加藤内科クリニック  内科・循環器内科

名古屋市東区飯田町34  飯田町交差点角

 


































加藤内科クリニック
内科・循環器内科
名古屋市東区飯田町34
TEL:052-935-6000


土曜午後、日曜、祝日以外は
毎日診察しています
午前診: 9:30〜12:30
午後診:15:30〜18:30

専用駐車場12台分あり


子宮頸がん予防ワクチン




  9価ワクチンが承認され,当院でも接種可能になりました。
  ご希望の方は、予約してください。

    ワクチンに関するご質問は、電話だと診察が止まってしまうので
  直接クリニックに来て聞いてくださいね。



    






子宮頸がんについて


女性の3人に1人はがんになるといわれています。
女性では多いものから大腸、乳房、胃、子宮、肺の順になっており、子宮がんは4番目に多いがんです。

子宮頸がんは、子宮頸部(子宮の入り口)にできるがんで、20〜30代で急増し、日本では年間約15,000人の女性が発症しています。有名な芸能人が子宮頸がんになった事で、身近な病気として御存じの方も多いと思います。
子宮頸がんは、発がん性ヒトパピローマウィルス(HPV)というウィルスの感染が原因で引き起こされる病気です。
発がん性HPVは、感染しても多くの場合、感染は一時的でウィルスが自然に排除されますが、感染した状態が長く続くと、数年から十数年かけて前ガン状態を経て子宮頸がんを発症する事があります。
発がん性HPVには、15種類ほどのタイプがありますがその中でHPV16型、HPV18型は子宮頸がんで多くみつかるタイプです。
このため、HPVワクチン接種を行うことによって、子宮頸がんになる事を予防する効果が期待されています。



 HPVは、こんな姿をしています






子宮頸がん予防ワクチン(ヒトパピローマウィルスワクチン)とは



子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)は子宮頸がんの原因ウイルスであるHPVを人工的に作ったものを接種して、免疫を誘導することで、ウイルス感染を防ぐことにより子宮頸がんを予防するワクチンです。子宮頸がんの原因として最も多いHPV16型と18型とよばれるウイルスの殻の粒子を接種します。
(日本では子宮頸がん全体の60〜70%がこの2つの型のHPVにより引き起こされています。)

また、HPV16型、HPV18型の持続感染、HPV16型、HPV18型が関与する前がん状態の発症予防にも十分な効果があります。
しかし、HPV16型、HPV18型以外の発がん性HPVの感染予防はできませんでした。

今回承認された9価ワクチンは、HPV16と18以外にHPV31,33,45,52,58型も入っているため
日本人女性子宮頸がんにおけるHPVの81〜90.7%を予防出来るとされています。



子宮頸がん予防ワクチンはアメリカをはじめ世界の100ヵ国以上で承認され、多くの女性が接種しています。




接種対象者   



HPVは性的接触により感染するため、HPV感染する以前の年代でワクチン接種を行い、HPV感染を防ぐことで子宮頸がんの発症の阻止ができるとされています。



定期接種対象者 
  小学校6年〜高校1年に相当する年齢の女性
  標準的な接種時期は中学校1年生


キャッチアップ接種対象者(2023年)度
  H9年度生まれ〜H17年度生まれの女性 (1997/4/2〜2006/4/1生)
   かつ
  過去にHPVワクチンの合計3回の接種を完了していない方



接種回数
  小学校6年〜高校1年に相当する年齢の女性(9歳以上15歳未満)
   初回、6〜12ヶ月後の2回筋肉注射

  15歳以上
   初回、2、6ヶ月後の3回筋肉注射


参考までに各国の優先対象年齢を調べますとオーストラリア12〜13才、アメリカ11〜12才、イギリス12〜13才、フランス14才になっています。
11〜14歳で接種を受けることができなかった15〜45歳の女性に対しても接種を推奨されます。
3回接種にて十分な抗体上昇が少なくとも20年間は持続すると推計されています。




接種方法・接種料金



筋肉注射で2〜3回接種です。

定期接種対象者とキャッチアップ接種対象者は無料です








  よくある質問 




 ワクチンを打つ時に何か検査が必要ですか?

 問診票に記入して頂き、体温測定をする以外、特に検査は必要ありません。
    当院は内科なので、子宮がん検診を希望される方は、接種とは別に婦人科を受診して頂く事になります。
    また、未成年の方は保護者の同意が必要です。




 安全ですか?

 接種後の重篤な副作用はほとんど報告されていません。安全なワクチンです。
    ただし、免疫増強剤が含まれているため、接種部位が赤くなったり腫れたり痛くなることが数日続く事が
    あります。

        と当初は言われていましたが,

    厚生省の子宮頸がんワクチン(サーバリックス)副反応発生状況について
    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000020b41-att/2r98520000020b99.pdf等の結果から
    厚生労働省の専門家会議は、「接種のあと原因不明の体中の痛みを訴えるケースが30例以上報告され
    回復していない例もある」などとして、積極的に接種を呼びかけるのを、一時中止すべきだという意見を
    平成25年6月にまとめました。
    
    その後、色々な検討がなされ、50%以上が痛みや腫脹、紅斑の副反応が現れるが、重篤な副反応は
    少なく、子宮頸がん予防効果の方が重要と判断され、接種が再開されました。

    詳しくは厚生労働省子宮頸がんワクチン情報へ → l
    



 ワクチンを打つことによってHPVに感染しませんか?

 人工的に作られたHPVによるワクチンのため、このワクチンに感染性はありません
    よって、ワクチン接種によりHPVに感染することはありません。


 1回打つだけで効果はありますか?

 残念ながら、1回打っただけでは十分な効果は期待できません。3回接種をお勧めいたします。
   
    ただし、9歳以上15歳未満の場合は2回接種で15歳以上の3回接種と同等の効果があったため
    2回接種となっております。


 子宮がん検診で異形成と言われました。子宮頸がんワクチンで治りますか?

 子宮頸がんワクチンは子宮頸がんの原因となるHPVの感染を予防するためのものです。
    このため、前がん状態の発症予防には効果がありますが、残念ながらHPVに感染して異形成になった方を
    治療することはできません。




 子宮頸がんワクチン接種をすれば子宮がん検診に行かなくて良いのですか?

 検診には行ってください。
    子宮頸がんの原因として最も高頻度に検出されるHPV16型と18型の感染を予防するワクチンです。
    特に20歳代の子宮頸がんは16,18型が9割を占めるため効果があるといわれています
    ただし、この2つの型のHPVは我が国の子宮頸がん全体の60〜70%程度だと言われています。

    よって、このワクチンで全ての子宮頸がんは予防できず、ワクチン接種が検診の代替になることはありません。

    ちなみにWHO(世界保健機構)や子宮頸がんワクチン承認国の勧告では、子宮がん検診はこれまでどおり
    継続すべきと強調しています。



 サーバリックスやガーダシルを3回打っていないが、残りの回数を9価ワクチンにして良いか?

 そのような打ち方をした研究がされていないため、今まで打った物と同じもんを打つ事が推奨されます。
   もし3回目として打ったとしても、前回打ったワクチンのHPVの種類には免疫が出来ますが、打ってない物については
   1回打ちと同じになると考えられるので、効果は低いと考えられます。
   2,3回目として打った場合は15歳未満なら9価の免疫が出来る可能性がありますが、定かではありません。